「長期的、間接的な売春やがな。」
石原真理子の昨今の動向について語った、親父の一言である。
そんな親父が、一昨日、肩を震わせて泣いた。
ボクが勝負レースに定め、大敗を喫した一昨日の根岸Sで、親父は勝ち馬の「ビッググラス」という馬から、負けたら取り返しがつかないぐらいの大枚を叩いて渾身の大勝負を敢行した。
ところが、親父は1着2着を見事ズバッと的中させているのに、3着のニホンピロサートが見事に抜けていたため、三連単で4000倍の特盛馬券を獲り逃す大惨事に飲まれ、咽び泣いた次第である。
大枚を叩いて購入しても、買いそびれが発生してしまうのが、三連単最大のネック。
こういう悲劇が発生しても
「ま、しょうがない」
と、即座に切り替えができる人こそ、三連単で勝負する資格がある。
ボクは三連単をできるだけ買わないように心掛けている。
というのも、庶民のボクが、毎週、競馬に費やすお金はごく僅かに限られている中で、馬連での総流しが基本のボクが三連単に移行する場合、点数が増えて、膨大なお金を必要とする。
そこへ、「点数を絞った」ことによって多発する今回の親父のような獲り逃し大惨事が発生した場合、絶対に立ち直れない性格だからである。
「押さえようと思てたんや…」
親父は消え入りそうな声で何度呟いたかわからない。
三連単のネックを理解した上で購入していながら、こんなにも嗚咽を漏らす父親。
「だから言ったじゃねえか!三連単は獲ったら大きいけど、負けたら落ち込むんやて!」
注意するはずが、男泣きとは正反対の情けない泣き顔を見て、ボクは不覚にももらい泣きした。
その気持ちが痛いほどわかるぞ、親父!→獲り逃し
そんなアホな2人を、蔑んだ目で見つめる母親である。
男らしさの欠片もない罰として、ニホンピロサートを買いそびれたことを今も後悔している親父を公開する。
情けない親父を遠慮なく笑ってやってください。
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