October 27, 2009

車が来るまで

「空手の強い大阪の大学生」で、固有名詞が出てきますか?

20日〜24日まで北海道一人旅してて、ナリタタイシンが繋養されているベーシカルコーチングスクールの事務の女性に人違いされた。

誰やろ?誰やろ?って視線が若干右上方で運転していたら、目的地の支笏湖ユースホステルへの到着が少々遅れる気配。
ペアレント(責任者)の老婆からの留守電が入電されていて、折り返し電話をすると、今どこだの、あとどれぐらいだのと問い詰められ、仕舞いには「あなたが来るまで夕食を待ってますから。」だって。
布団を被ったみたいに、北海道って本当に日が暮れるのが早い。
でもまだ17時だぜ。
どんなけ晩飯を急ぐんだ。
それにボクなんて放っておいて他の客は勝手に食えばいいじゃないか。

飛ばしましたねぇ。
日高から支笏湖までで、追い越した車の数知れず。
いつ動物が飛び出してきてもおかしくない森をほぼ一直線で貫く信号の設置されていない国道。周囲は真っ暗闇。
小雨で視界が更に遮られる。
これでスピード違反でとっ捕まったら、ボクはもう何をしたかわからないだろう。

17:50に到着。
「婆さん…いや、おかあさん、すんません遅れまして。」
老婆が安堵の表情を浮かべる。
北海道旅行ラストを飾る夕食は1つの鉄板を3人の男がジンギスカンを突くスタイル。
だからボクが車で到着するのを待たざるを得なかったわけだ。

自ら鍋奉行を買って出てくれた男性にお礼を述べると、
「いえいえ、好きなんでいいですよ。」
その鍋奉行は北海道へ釣り目的で訪れた40代。
それに「ザ・馬」の30代のボク。
日本語が一切通じない斉藤洋介似の香港人。
どんな場所を訪れたかなどの話題に花が咲く。
でも香港人は黙々とジンギスカンを突いている。

その日言われた「空手の強い大阪の大学生」の話題を振った。
釣り師も「誰でしょうね?」
首を傾げる。
すると今まで一言も口を聞けず黙々とジンギスカンを突いていた香港人が箸を止めて口を開く。

「Mr.ISHII!」

思わぬ所からの口撃に日本人2人はたじろいだが、冷静に「ISHII」の意味を考えてみる。

ISHII

石井

大阪

空手

はっ!
日本人2人は同時に閃く。

そうか!金メダリストの石井慧か!

香港人は親指を立ててウインクする。

さきの事務の女性が「空手」と「柔道」を言い間違えた可能性は高い。
空手のチャンピオンなんて全国的に知名度はないに等しいのに、更に「大阪」「大学生」が乗っかっている。
「空手の強い大阪の大学生」はどこかにはいるとは思うけれど、女性のボクを見る目のキラキラ度。
「そういえば似てなくはないですね。」と同調した釣り師。
間違いない。
事務の女性はボクを「石井慧」だと間違えたのだ。
似てるとは言われたこともないし、自分でも思わないけど、謎が解けてすっきりし、食事を終えた3人は解散した。

それにしても日本語が理解できなかったはずの香港人でも雰囲気で会話が理解できたとは、流石は金メダリスト。
抜群の知名度である。
でも彼こそボクのことを石井慧と勘違いしたままだったらどうしよう。  

Posted by foe1975818 at 21:33 最近 

October 08, 2009

サンダーバード1号

会社の癒し系先輩Aさんが仕事場における1日の歩数を万歩計で計測したところ、平均で12,000歩を弾き出した。
ところが暇なエリアに異動となって計測したところ、4,000歩に満たないという(それなのに給料がアップしている事実が、ボクの会社の歪さを物語っている)。

では朝一から競馬場に来場した場合、どれぐらいの歩数を記録するのだろうか?
睡眠障害を引き起こすぐらいに気になったので実験に移ることにした。
親父の万歩計を拝借し、いざ出発。

最寄の駅の次の駅から、後頭部にでかいガーゼをあてた会社員が乗り込んできた。
乗り換えた電車では腕をグルグル巻きにした会社員が通路を通り過ぎる。
到着した駅の洗面台では櫛で丁寧にズラを手入れする会社員の姿。
今日は怪我人祭りではないか。

本当に今日は妙ちくりんな1日だった。
指定席を予約したはずなのに、老夫婦に「そこはわしらの席じゃ。」と詰め寄られ、彼らのチケットを確認したら、やっぱりボクが正解だったし。
パドックで左から妙に視線を感じたがシカトしていると、「おい、おい。」と傘で腰をコツかれたので仕方ない感じで爽やかに振り向いたら「あっ、すいません。人違いでした」。
競馬場のアンケートに答えたお礼として挑戦したガラガラ抽選が外れて外れ賞として高がうまい棒を手渡されるし。
「らせん」とかいう歌手が競馬場でライヴをしていたけど、サビがGReeeeNのキセキとモロかぶりやし。
競馬場のカレーのライスがお粥級に軟らかすぎてうんこかと錯覚するぐらいに不味かったし。
自分の存在意義を見失うぐらいに馬券で惨敗を喫するし。

でも競馬場における歩数計測が今日の本来の目的(ということに急遽変更した)。
朝から競馬場でうろちょろすると、毎度のことだが足が本当に棒のようになり、その疲弊度は仕事の比ではない(その分、充実度も仕事の比ではない)。
決して広くはない競馬場とはいえ、パドック〜スタンドまでは直線距離にして100mはあり、オッズを確認したり、発券機で馬券を買ったり、新聞と睨めっこする時もじっとはしておらず、全部で11レース行われるとなると、それなりに距離も出る。
乗馬に精を出してはいるが、運動不足を実感して久しい。
果たして数値がいかなる結果を齎してくれるのだろうか。
この実験結果は実に興味深い。

競馬場を退場して万歩計を確認する。
さあ、どんな数値が表示されているのか!

「58」

どういうことやねん。
前日の作動確認では異常は確認できなかったのに、本番で58歩て…。
軽く歩いてみる。
全くカウントしていない。
もうええわ!
実験はまさかのメカ故障で大失敗だ。
トホホ。

この実験を金沢競馬場で行う必要はなかったけれども…。  
Posted by foe1975818 at 23:59 競馬