NHKのプロフェッショナル 仕事の流儀の特別編として、サラブレッドのオグリキャップにスポットを当てていた。
オグリキャップの競走馬としての現役時代は、ボクの中学生の頃。
普段ギャンブルの要素としてしか馬を語らない親父が当時、
「オグリキャップは凄い」と感心していたほどの馬だ。
地味な血統の、超ローカルの笠松競馬から中央に殴り込みをかけてきたオグリキャップが走って走って走りまくって良血馬を蹴散らす姿は、判官贔屓の人の心を鷲掴みにしたが、燃え尽きたかのように惨敗を見せ始めた。
しかし引退レースと決めて劇的な勝利を果たした有馬記念は、競馬史上に永遠に語り継がれるだろう。
中学生だったボクもTVに釘付け。
オグリキャップにいたく感動し、競馬を知りたいと思った。
高校時代は授業そっちのけで競馬を勉強し、当時スーパーファミコンのカセットで発売されたダービースタリオンは、競馬の知識を吸収するには打ってつけだった。
ボクにとってオグリキャップはいわば「神」なのだ。
オグリキャップが余生を過ごしていた牧場への見学は難しく、直接会えることは叶わなかったが、オグリキャップがデビューした笠松競馬場を訪れてみた。
想像以上のこじんまりとした競馬場で、ボクが訪れた競馬場の中で、間違いなくNo.1の小規模だ。
月曜とはいえ、春休みなのに人は疎ら。
驚くべきはパドック。
JRAのCMで流れているが、パドックは所謂お披露目や展示のようなもので、歩き方や毛艶など、その馬の良し悪しが目の前で判別できるので、馬券に生かす馬券師もいる。
でもそのパドックがトラックの中にあって、遠い!
毛艶なんて双眼鏡でもないと判らん。
2つ目の驚きは、競馬場入ってすぐのところの喫茶店のクリームパスタで昼食を採ることにしたのだが、そのクリームパスタが美味すぎる。
失礼を承知で申し上げるが、こんな競馬場で出すクオリティではない。
パスタ界のオグリキャップとして、大阪に是非乗り込んできてほしい。
JRAでは藤田菜々子という女性ジョッキーが所属しているが、この日は木之前葵という若手女性ジョッキーが名古屋競馬から遠征中。
2つレースに騎乗して3着と2着。
ベテラン男性ジョッキーへ忖度してではなく、純粋に馬の実力以上の成績を残したのは大したものだ。
でもボクは君が1着に来ないといけない馬券なのだよ。
これは寄付ではなく投資なので、いつか回収しますよ。
日帰りなので仕事のときより早起きする羽目になったが、この時期なので青春18切符を駆使して交通費は安くあがった。
一方馬券は散々。
追い討ちをかけるように帰りの電車が何かに衝突したとかで、岐阜で30分待たされたりもしたが、オグリキャップの育った競馬場に触れられことは、ボクにとっては財産だし、間違いなく初心にかえることができるだろう。
馬券戦略のね。
改めてこんな小さな競馬場からオグリキャップが現れたのはキセキだと痛感した。
オグリキャップの妹のオグリローマンや、ライデンリーダー、ラブミーチャンといった強豪も笠松競馬からだ。
競馬ってのはわからんもんだ。
だからやめられない。
オグリよ 今夜もありがとう
これで全都道府県に存在する24競馬場のうち、16箇所を訪れた。
次はどこにするかな。