よしゆきロビンソンの勝手にしやがれ

黒い力の恐ろしさをまざまざと見せつけられた亀田興毅のｼｮｰで一段と歪な光を放っていた､君が代を斉唱したT-BOLANのｳﾞｫｰｶﾙ森友嵐士､改めARASHI MORITOMO｡
そこだけ時間が止まっていたような錯覚に襲われた｡

ｽﾎﾟｰﾂや亀田のときのようなｼｮｰでは､彼を始め､様々な著名人が君が代を斉唱するが､ただのカラオケ好きのﾎﾞｸでも君が代をｱｶﾍﾟﾗで斉唱することの難しさは､想像するに難くない｡
よって著名人独自の色に染まった君が代を多く聴くことができて､超ウケるのである｡

ﾎﾞｸは歌い手さんのｺﾝｻｰﾄには数えるほどしか顔を出したことがない｡
関西では､間もなく開幕する夏の全国高校野球をTV朝日系のABC放送がほぼ全試合を生中継で放送するのだが､そのそれぞれの試合終了後に西浦達雄という歌い手さんの曲がかかる｡
めっちゃええ声で完全に魅了されたのは､ﾎﾞｸがまだ青臭い高校生のとき(今はおじいちゃん臭い三十路)｡
友人Yもその魅了された内の1人で､2年前の夏の終わりに大阪のブルーノートでﾗｲｳﾞを開催することをどっかで聞きつけたﾎﾞｸは､友人Yと共にﾗｲｳﾞに出撃した｡
CDと全く違わない声｡
CDと全く違わない歌い方｡
感動でﾎﾞｸの琴線に触れ､不覚にもおしっこをお漏らししそうになったほどである｡
替えのパンツを持参してるはずもなく､命拾いした｡

そんな失禁の恐怖に駆られるﾗｲｳﾞ前にﾎﾞｸが最も危惧していたのは｢CDと違う歌い方をするんじゃねえか?｣の一点に尽きた｡
しかし西浦氏はCD音源に忠実に歌い上げた｡

某歌い手のｺﾝｻｰﾄに頻繁に出撃する人に言わせると､CD音源通りではなく､かなりｱﾚﾝｼﾞを加えて歌っているとのことだ｡

考えてもみれば､そうだ｡
大昔に売れた曲は何十回､何百回と歌うわけだ｡
飽きるわな｡

例えば松山千春｡
彼の代表作｢長い夜｣は､とにかく語尾が長い｡
｢恋に〜 揺れ〜る〜〜｣ってな感じで｡
ところが､先日､ｽﾏｽﾏに出演時の｢長い夜｣の語尾は短かった｡
｢恋に 揺れる｣
何か拍子抜けした｡

ちょっと笑えるのがキムタク｡
｢ｵﾚは他のﾒﾝﾊﾞｰとは格が違うんだぜ｣と心の奥底で思ってるかどうかは知らないが､SMAPの曲にｱﾚﾝｼﾞを加えて歌うときがある｡
ただ､如何せん歌唱力に問題があるため､音程が狂っているようにしか聞こえないのが残念だ｡
基本をきっちり歌えるようになってから挑戦してほしい｡
背伸びは危険である｡
頑張れ｡

やりすぎな歌い手も困る｡

ここにきてﾒﾝﾊﾞｰ間のいざこざが表面化したﾊｳﾝﾄﾞﾄﾞｯｸﾞ｡
そのｳﾞｫｰｶﾙ大友康平氏の歌い上げる｢ｆｆ｣｡
なんのこっちゃわからん｡
また大友氏は息継ぎ明けに必ず小っちゃい｢ぁ｣を入れるのがツボで､友人Yは絶妙なモノマネでﾎﾞｸを魅了する｡

さらに自身最大のﾋｯﾄ曲｢ｾｸｼｬﾙﾊﾞｲｵﾚｯﾄNO.1｣を歌い上げる桑名正博もやりすぎの典型である｡
もはや原形をとどめていない｡
語尾がウェ〜ビングしている｡

因みにﾎﾞｸが歌い上げる｢Bye For Now｣(T-BOLAN)は､単なる悪ふざけである｡
ごめんなさい｡