October 05, 2006

風のたより

お馬さん巡礼でナリタタシンに御礼を述べたボクが次に訪れたのは、天皇賞馬ネーハイシーザー。
どうしても彼に1つだけ確かめておきたかったことがある。
それは、ボクがネーハイシーザーの馬券を買ったときだけ彼は馬群に沈み、ボクが彼の馬券を購入しなかったときに激走してしまう負のミステリーについてである。

生まれ故郷の国道沿いの広い放牧地を与えられているネーハイシーザーは、種牡馬生活を終了し、功労馬として悠々自適の余生を送っている。
ネーハイシーザーは中央で佇んでいた。
ボクは遠くからではあるが、ネーハイシーザーと心の会話を楽しんでいた。

忘れもしないあの天皇賞。
ボクは大学受験に向けてダラダラとした浪人生活を送っていた。
この年の競馬界はビワハヤヒデと、その弟ナリタブライアンで動いていたと言っても過言ではない。
憎たらしいまでに完璧なレースぶりでこの年を連戦連勝で驀進していた兄ビワハヤヒデ。
影をも踏まさせない圧勝に次ぐ圧勝で三冠を確実視されていた弟ナリタブライアン。
年末の有馬記念での兄弟対決に胸を躍らせる競馬ファン。
ボクもその1人だった。

しかし!
まずは目の前の天皇賞の馬券をGETすることが先決である。
「秋の天皇賞には魔物が棲んでいる」
誰が言いだしっぺなのか知る由もないが、天皇賞の1番人気は取り憑かれたように、見事なまでに馬群に沈む。
この年はビワハヤヒデが断然の1番人気。
そのミステリーが崩壊するのは衆目の一致するところだった。
この年のビワハヤヒデに逆らい続けて尽く馬券を取り損なっていたボクは、もはやビワハヤヒデに逆らうことの愚かさを大損という形で思い知らされていたわけである。
心が折れてしまっていたボクは、ビワハヤヒデからボクの大好きなセキテイリュウオーと、今度こその想いでネーハイシーザーへと馬連で2点のみ流した。
配当はどうでもよかった。
一刻も早くビワハヤヒデとネーハイシーザーにおける負のミステリーを払拭したかったのである。
じゃないと、大学受験に影響が出かねない。

悪夢だった。
断然かと思われたビワハヤヒデが馬群でもがき、終始先頭でレースを牽引していたネーハイシーザーが1着でゴールイン。
惨いことに、2着がセキテイリュウオー
紐同士での決着による華麗なる外れ馬券の成立。
このショックが尾を引き、数ヶ月後、楽勝で合格できるはずだった関大やその他諸々の大学に尽く不合格。
どのみち影響が出ちゃった。
受かったのは10校中2校のみ。
関大の試験の休み時間中に産み落とした巨大なうんこだけが今でも目に焼きついている(ちゃんと流したよ。時間かかったけど)。

そんな会話をネーハイシーザーと遠くから交わしていたら、放牧地の逆サイドに人影が…。
その男性は大きな声を出しているが、向かい風のため全く聞こえない。
ボクは外国人のように両手の手の平を上にして、聞こえませんというジェスチャーを大袈裟に示した。
男性はネーハイシーザーの柵の中に入ってボクに近づいてきた。
「中、入っちゃっていいよ。」
何っ!!
「え!?いいんですか!?」
「大人しいから大丈夫。」

男性はこの牧場の場長さんだった。
ネーハイシーザーは昼夜放牧を行われているため、ストレスもないから大人しくなったとのこと。
「ゆっくり見て行ってね」
「あっ、ありがとうございます!」
大きい牧場ではありえない嬉しいハプニングである。
※牧場の方の許可なしに勝手に柵の中へ入ってはいけません
「それとね。ダイイチルビーって知ってる?彼女の最後の子供が(男の子)いるから見ていきなよ。厩舎の向こうにいるから。」
「父親は?」
「クロフネです」
「是非、後程見学させていただきます!」


関西の加用厩舎に入厩することが決まっているそうで、来年の今頃は、芦毛のこの馬がターフを大いに賑せているかもしれない。
(名前はまだ未定)



今週号の週刊Gallopをお持ちの方は、最後のページをお開きください。
ネーハイシーザーの近況が採り上げられており、ネーハイシーザーの横で犬を抱いている方がボクを中へと案内してくれた場長さん。
因みに、この犬はボクに対してめっちゃ吠えた。

記事の最後のほうに

「遠くからいろいろな人が会いにきてくれる。中には1時間以上も馬を見ている人もいます。幸せな馬ですよね。」

との記述がある。

1時間以上見ていたうちの1人が、ボクである。


9721c711.JPGローアングルからネーハイシーザーを狙う筆者

結局、ボクと彼との負のミステリーについては解明されなかった。

だから競馬は面白いんだけど。
Posted by foe1975818 at 15:24│Comments(7)TrackBack(0) 競馬 

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この記事へのコメント
こんばんにゃぁ〜♪♪♪
ぉぉぉっwww
記事に書かれるとゎっ!!!(☆∀☆)
きっとその「1時間以上〜」の人ゎよっすぃ〜様のコトに違ぃなぃww
それにしても写メの馬さんゎ元、競走馬・・・なんでつょね?
筋肉がムキムキだぁ〜〜〜www
Posted by みぅ☆ at October 05, 2006 23:45
ちょっと話が古いですが、
昨日あの馬の話しました。

ディープインパクト。
競馬わからんくって、
「左回り2500m芝のレースで3位ですよね?」
なんて適当言ったら、
めっちゃ怒られましたからー
Posted by chamunili at October 06, 2006 00:45
みぅさん
オレ以外にも1時間以上眺めている人はいるでしょうけど、おそらくこの取材はオレが行ってすぐぐらいですから、もしかしたらオレのことなのかもしれません。
現役引退してますが、一日中走り回れるので筋肉の衰えは少ないでしょうね。



チャムさん
なにもそんな目くじら立てて怒らんでもええと想いますけどね。
まあ、合ってるのは3着ってとこだけですけど。
Posted by よしゆきロビンソン at October 06, 2006 12:06
ネーハイシーザー元気にしてるんですね。
俺は天皇賞獲らせてもらいました。塩村はもうジョッキー辞めたんですよね?全く名前聞かないし。
写真保存させていただきました。
Posted by クロフネ at October 06, 2006 22:12
クロフネさん
おお!やりましたね。
あのときほど競馬に絶対はないと痛感させられたことはありませんでした。
110回天皇賞だかで1-10の馬連が不当に人気していたのを覚えています。
万馬券ではなかったんですよね。
それでもおいしいですが。
塩村は辞めてますが、その後は調教助手かなんかに転身したと記憶しているんですが、自信はありません。
Posted by よしゆきロビンソン at October 06, 2006 23:00
あ・・ビワハヤヒデに逆らい続けていたのですね?・・
私はデビューからずっと買い続けてた人です・・(^^;
なもんで、最後の天皇賞ではやられましたけど、
でも、惚れ込んだ馬だったので、悔いは無かったです。
Posted by のほほん at October 07, 2006 07:14
のほほんさん
ナリタタイシン派だったもんで、逆らいまくりでした。
今回は行けなかったんですが、2年前にビワハヤヒデに会いにいって、仲直りしてきました。
Posted by よしゆきロビンソン at October 07, 2006 09:03