December 06, 2006

例外

昨晩は、とても暗い食卓だった。
両親もUのことをよく知っている。
ボクの家にも何度となく訪れていたし。
Uの妹とボクの妹も同級生だ。
Uとの付き合いは、いつの間にか16年にもなっていたのだ。

Uの死を何とか中学時代の友人5人に伝えることができた。
年末に東京から帰郷する友人ら5人でUの家を訪問することにした。
忙しい時期で迷惑かもしれんけど、ボク以外の面子はお葬式にも間に合わなかったため、せめて仏壇に手を合わせたいというのが皆の一致した意見だった。

ボクの自室を整理していたら、ある誇りまみれのカセットテープが出てきた。
懐かしい。
中3の同級生らが高3となってボクの家に大挙押し寄せたときの様子を収めたカセットテープだった。
無論、声だけである。
但し、内容がこっ酷い。
高校生らしい下世話な話題で盛り上がりまくり。
さすがにこれは奥さんに渡すことはできんな。

実は、ボクがUの死を知ったのはかなりの低い確率での偶然だった。
うちのオカンが電車のホームでボクの中学時代の同級生の母親と会って、その人からUの死を伝え聞き、ボクに連絡を寄越した。
しかもお葬式はあと1時間に迫っていた。

オカンは本来、車で行く予定を変更して電車を使った。
そこで偶然知ることとなる。
ボクも偶然休みだった。
オカンがその人に出会わなければ、ボクら中学の同級生の面子はUの死を知ることなく今も過ごしていたのだ。
事実、お葬式に中学時代の知り合いの顔は見かけなかった。
ボクだけがギリギリ間に合ったのだ。
急な死だ。
それも仕方ない。
むしろ、ボクだけでも間に合ったことが奇跡なのだ。

葬儀場に到着してもいまいち信じられなかった。
実はUの親なんじゃないか?
名前を見ても信じることはできなかった。
同姓同名の別人なんじゃないか?
遺影を見て愕然とし、膝から崩れ落ちてしまった。
死因も、そこで初めて知った。

やっぱ死んじゃあいけないね。
理屈なんてない。
単純に悲しすぎる。
ましてや親よりも先に逝ったらアカンわ。
命をもって償わなければならない人間は別として、自ら命を絶とうなんてのはやっぱりイカン。
自ら死ぬんだったら、命を移植してやってくれよ。


不思議だったのは、葬式のとき、崩れ落ちはしたものの涙が全く出なかったこと。
ご遺体に花を手向けたときもだ。
涙を流してなかったのは、ボクだけかもしれない。
涙脆くなったはずなのに、なぜだろうか?
突然すぎると出ないとか?

わからん…。


さあ、明日こそはデカイ病院で腰を診てもらおう。
初診は待ち時間が3時間にもなるってのはホンマか?
デカイ病院にありがちやけどね。
でも、若くて優しい看護婦さんが多いって噂はホンマであってほしい。

Posted by foe1975818 at 23:31│ 最近