November 24, 2008

死か歯科

後頭部を鈍器で殴打された。
勤務を終え、自宅で朝食を摂っていたボクは、口をあんぐりとあけたまま仰向けに倒れた。
「うちのリビングの天井はこんな模様だったのか…。」
こういう状況で今更ながらそんなことに気づき、思わず苦笑した。

いやあ、驚いた。
大袈裟でもなんでもなく、右下の歯のこの世の終わりのような痛みに気を失うかと思った。
虫歯にしてはいきなりすぎる。
かといって虫歯に詰めたものが外れた感触もない。
立ち上がって洗面所に向かい、飲み込まれていない物が残留している口の中を鏡に映して覗き込んでみる。
右下の歯はパッと見では異変はない。
何かの間違いだったのか?

試しに口内の残留物を恐る恐る咀嚼してみると、木製バットの真芯でボールを捉えたような「カーンッ!!!」という痛みが走った。
ウコン茶で残留物を流し込んで朝食を中断し、歯を磨いた。

「あれ?」

飲んだり、ブラッシングの時は痛みが生じない。
治ったのか?
何も食べずに咀嚼だけすると、やはり歯に釘を打ち込まれたような激痛に見舞われる。

なんだ、この症状は!

木曜でも開店している歯医者に予約をして向かった。

診断結果は、虫歯でも、詰め物が取れたわけでもなかった。


歯軋りが原因だと?

歯医者に説明によれば、歯軋りによって歯茎に負担が圧し掛かったために咀嚼した時に痛む。
歯も磨耗しているとのこと。
歯軋りは体重の何倍もの力が歯に掛かっているのだそうだ。

歯軋りは約8年前から指摘されていたが、毎晩でもないし、人の睡眠を妨げるほどのものでもないよと告げられていた。
即ち歯の命を削るような激しい歯軋りではないと楽観視していたのだが、症状は確実に悪化の一途を辿っていたのだ。

「マウスピースを装着して寝てください。」
えづきながらマウスピースの型を取られた。
無論、マウスピースを装着したところで歯軋りは治らない。
ただ装着することによって、歯への負担を散らす効果が齎されるようなのだ。
朝食以降、咀嚼時の痛みは幻でも見ていたかのようになくなったが、果たしてマウスピースで失神するような歯の痛みはなくなるんやろか?

歯医者は尋ねる。
「歯軋りはストレスからきます。ストレスはありますか?」

ストレスのない人間なんていねえよ。
仮にそんなヤツがいれば、それは真面目に仕事に向きあっていないグウタラなヤツなのだ。

そう、ボクは真面目に仕事をこなし、真面目に遊び、真面目に寝て、真面目に歯軋りを行っているんですよ。
Posted by foe1975818 at 22:04│ 最近