March 19, 2009

吾輩はヒロキジーニョである

優秀なパソコンや付属メカを買い揃え、漫画を描くモチベーションを高めた筈のヒロキジーニョ。
パソコンはYOUTUBEを観るためだけのツールと化し、漫画のネタが話題に上ることはなくなった。
敢えてこちらからその話題を振るなどという余計なお世話を焼く必要はないし、ここ数ヶ月の本人は妙にご機嫌なのだからそっとしている。

少年メリケンサックを共に鑑賞する友人H夫妻を迎えにいく道中。
「千円札不足やから下ろしてくるわ。」
UFJのATM前に路駐して、極限まで引かれて放たれた矢の如く運転席を飛び出したヒロキジーニョ。

金を引き出して10段程度の階段を小走りで駆け下りてきたところで、ザ・プラン9のお〜い久馬似の若い男性が運転する自転車に、まず、轢かれかけた。
助手席で一部始終を目撃していたボクはウインドウを下げて、
「何してんねん!アホか!ホンマにすんませんね。」
ただただ平身低頭で陳謝するボクであったが、笑いが止まることはなかった。
久馬は激怒することなく笑みすら浮かべ走り去った。
当の本人も何故か笑っている。

「笑っている場合ちゃうやろう。」
注意喚起を促すボクに対し、運転席に乗り込もうともせずウインドウ越しに話し掛けてきた。
「ちゃうねん。」
「何がちゃうねん?ええ年ぶっこいた大人が自転車に轢かれかけるってどういうことやねん。」
ヒロキジーニョは構わず握り締めていた下ろしたての金を見せてきた。
「これ見てや。有り得るか、これ?1,8000円下ろしてんけどな、全部千円札で出てきてん。しかも全部しわくちゃやねん。」
しわくちゃ

ミラクルだ。
「そらな、千円札が欲しいから下ろしたで。でもこれはどんな仕打ちやねん!」
ヒロキジーニョとボクは色違いではあるが、同種の財布を愛用している。
この財布が札に優しくない。
嵩張ると食み出してくる弱点を握っているので、普通の人よりもこのミラクルは痛手である。
ボクは笑いが止まらず、その影響か、その後凡そ20分、しゃっくりが止まらなくなったぐらいだ。
ボクもジャンピングシューズを履いているかのような勢いで車を飛び出し、ヒロキジーニョと熱いシェイクハンド。
すぐさま写メを撮らせろと迫ったわけである。

「このミラクルを一秒でも早くボクに伝えたい。」
その愚直なまでにピュアな想いから、左右確認もそこそこにATMを飛び出したのだから、自転車に轢かれかけたのも止むを得ないのだとヒロキジーニョは力説する。
それは確かに説得力がある。
ただ、ボクとしては本当に自転車に轢かれて致命傷寸前の大怪我を負ってほしかった。
それを漫画のネタとして使えたと思うんだがな。

Posted by foe1975818 at 23:12│ 最近