August 12, 2009

ノルウェイの森

村上春樹の「ノルウェイの森」の映画化が決定。
よしゆきロビンソンに「『エキストラ』してどうしても出てほしい」と切実なるオファーが舞い込んできた。
エキストラだろうが、ノルウェイ役だろうが、そこまで頼まれちゃあ、出演しないわけにはいかないでしょう。
ボクも鬼ではない。

予め友人Hの嫁に本を借りて役作りに励んだ。
腕立て伏せ、腹筋、水泳、乗馬などで2kgの減量に成功し、耳が隠れるほどに伸びていたフサフサの髪の毛もバッサリと切って坊主に。
「役に集中したいから。」
そう言って、飲み会やコンパの誘いも断りを入れた。
ボクには元来集中しすぎる嫌いがあるので、役に入りすぎて不快な思いをさせた人もいるかもしれないが、それは作品を観てもらえれば納得してくれるはず。
正直、急な話で間に合うかなと焦りもしたが、そこはボクの持ち前の役者魂が炸裂し、準備万端で現地へ赴いた。

8/11。
東京のW大学での撮影に取り組んだ。
1960年代の話であり、当時の大学生ファッションに身を包む。

まずは構内で学生運動が行われる様子を見に行く通行人という設定だ。
ボクの直ぐ傍を主役の松山ケンイチが通り過ぎる。
何回も何回もテストと本番を繰り返し、OKが出た。

2シーン目。
「そこの3人来てくれるかな?」
スタッフに付いていくと、「よーいスタート!」でいきなり松山ケンイチと擦れ違う通行人の役に抜擢された。
これは数回のテストと、本番は2回でOKが出た。

3シーン目。
今度は学生運動を起こしている役だ。
ヘルメットを装着し、鼻と口はタオルで隠し、手にはゲバ棒と言われる木の棒や旗を持ち、「安保粉砕 闘争勝利 沖縄奪還」と声を上げながら走ったり行進したりする。
松山ケンイチがどこにいるのかも判らないぐらい、200人以上がごった返すこの大シーンでは数え切れないぐらいのテストと本番を繰り返し、他のエキストラ諸君もヘトヘト。
朝食や昼食は採らせてくれたが、何しろ朝6:30に集合し、この時点で17時。
それでもボクは最後の力を振り絞って全力疾走しながらも目を皿のようにして松山ケンイチの姿を発見し、横にポジションニングを取ったら、そのシーンがOKカットとなった。


いやあ、松山ケンイチを食ってしまったな。
こりゃ、オファーが舞い込みまくりで、もう皆の手の届かない存在になってしまうかもしれないけれど、オレは皆を忘れないぜ。
街であっても気軽に声を掛けてくれよな。

全部カットされてたりして。
b47e860b.jpg記念品

Posted by foe1975818 at 12:12│ 最近