October 22, 2008

成吉思汗

ボクはROBINSONを探していた…。


伊丹空港で金属探知機が反応した。
これはボクにとっての恒例行事で、金玉が巨大すぎるが故の武勇伝である。
ナニも下を向く必要などない。
持て余し気味ではあるが…。
これぞまさに金の卵か?


さてボクの10月15日の計画は
・15時頃に札幌の某ユースホステルにチェックイン
・「すみれ」のこってりみそラーメンで空腹を満たす
・ユースホステルの自室で19時から日本VSウズベキスタン戦を観戦。
・繁華街すすきの中心部に軒を構えている「だるま支店」でジンギスカンに舌鼓を打ち、日本サッカー勝利の美酒に酔い痴れながら、巨大化した金玉を処理すべくすすきの徘徊。

の予定だったが、出鼻から躓いた。
このユースホステルには0時になると玄関扉が自動的にオートロックがかかって入館できなくなるという問答無用のシステムが採られていた。
これにより、深夜の「だるま」→すすきの金玉処理徘徊プランが暗礁に乗り上げ、計画変更を余儀なくされた。

変更案
ユースホステルに到着するや否や、大急ぎで「すみれ」でラーメンを啜って、19時からの日本VSウズベキスタン戦を観戦後、即、すすきの「だるま支店」でジンギズカンを頬張り、0時までにユースホステルへ帰館。
いくら天下無敵の早漏だとはいえ、さすがにこの短時間での金玉処理は無謀だと悟った。
まさしくお預けである。

ユースホステルからバスで10分程揺られ「すみれ」に到着し、メニューに目を通すことなく「みそラーメン」を注文した。
若いにいちゃん店員が
「大変熱くなっておりますので、お気をつけ下さい」
と忠告しながら品をテーブルに置く。
だが、この手の忠告はたぶんに大袈裟なことがしばしばある。
ボクは「まあまあ」気をつけながらスープを啜った。

めっちゃ熱かった。
舌を軽く火傷。
忠告を真面目に聴いておけばよかった。

ラーメン自体は噂通りの絶品で、且つ、超こってり。
満腹でスープを飲み干せなかった。

日本VSウズベキスタン戦が消化不良で21:30に終了し、大急ぎでユースホステルを後にした。
依然として夕方の「すみれこってり感」が消化不良なので、ハーフタイム中には腕立て、腹筋でエネルギーを消費させた。

…「あそこだけは行っとかなアカン。」
5日前に北海道旅行を終えていたグルメな友人Hから訪問の釘を刺されたジンギスカン料理屋のだるま支店。
この旅行初日における肝いりのイベントでもあるゆえ、ボクはこんなに無理をしているのだ。
このだるま支店を探すための目印が、「ROBINSON」というビルである。
何の商業目的のビルかは知らないし、プロ野球のクライマックスシリーズ並に興味はない。

地下鉄「豊水すすきの駅」着後、なかなかROBINSONを発見できなかったが、競歩選手ばりの早歩き15分ほどでROBINSONに到達し、だるま支店にも辿り着けた。

「だるま支店」に入店したのが22時。
満員により、約15分待たされた。
「こりゃあますます急いで食わねばならぬ。」
麻生おぼっちゃま首相チックな語尾で呟いていた。
店の中は全てカウンター席で、1人で肉を焼いているサラリーマンも多い。
狭い厨房は忙しなく歩き回る5,6人のおばさんで埋め尽くされている。

注文した生ビールが手渡される迄に、おばさんが鉄板を温め、玉葱、ピーマンを焼いてくれる。
肉は自分のタイミングで焼いていけばよい。
これまで我慢に我慢を重ねていたビールを流し込む。
これで日本が圧勝していれば文句のないところだったのだが。

肉を焼いている間に、白飯も注文。
食欲をそそる匂いに我慢できず、レア状態のジンギスカンをだるま秘伝のタレに浸け、白飯と共に口へと運んだが、ここで再び誤算が生じた。

痛い!
舌が痛い!
ああ!ラーメンの時に負った火傷か!

ビールを利用してジンギスカンを何とか胃へと流し込んだ。
これはマズイ。
こんな急いでいる時に火傷て…。

気を取り直して鉄板を埋め尽くすほどに大量に焼かれている玉葱に箸を伸ばした。
だるま秘伝のタレに浸けた玉葱を頂く。

痛い!
さっきより痛い!
染みる!

玉葱特有のヒリヒリ感で、ボクの舌はデロンデロン。
仕舞いには涙が零れ、自慢の巨大金玉は亀が首を竦めるように萎んだ。

気力だけで肉をかき込んで食い尽くしたものの、焦げ上がった玉葱を大量に残して店を出た。
お会計は1575円ポッキリ。

北海道旅行はメインイベントで躓き捲るという、罰ゲームの名に相応しい散々な幕開けとなった。  

Posted by foe1975818 at 00:24