September 27, 2006

こっち来いよ

タイキシャトルが繋養されているイーストスタッドでの出来事。

5組ほどが見学時間に集合した。
その中の親子連れ。
父母と7,5,3歳ぐらいであろう3人のお嬢ちゃんたち。
パパさんはマシンガンのようなでかいキャメラを手にしている(他の組もそうだが…)。
やる気満々である。

「タイキフォーチュンだぁ!」
お嬢ちゃんたちも馬の名前をでかい声で口にしていた。
家でパパさんに洗脳されているのだろう。
可哀相に…。

放牧地は1頭につき1haほど(もうちょっと小さかったかな?)与えられており、中央で無心に草を食む馬もいれば、柵の近くで見学者をチラ見しながら草を食む馬もいる。
見学者としては、当然、柵の近くに来てほしい。

テイエムオペラオーのライバルだったメイショウドトウの放牧地に辿り着いた。
柵の近くで佇み、我々を悠然と見つめている。
メイショウドトウをバックにお嬢ちゃんたちを立ち並ばせてパパさんは福山雅治ばりにシャッターを切る。
ボクはデジカムを手にAV監督さながらのキャメラワーク。
ふと目を遣ると、パパさんはなかなかナイスショットを撮れないようだ。
お嬢ちゃんたちをちょっと移動させてみたり、パパさんが移動したり。
すると、パパさんがもたついている間にメイショウドトウはノソノソと立ち去ってしまった。
お嬢ちゃんたちに対してちょっと語気を荒げるパパさん。
「もっと早く動かなきゃダメでしょ!?」

でかい声を出すなって言われただろうがよ。
しかもお前がドン臭いだけだろうがよ。
心の中で叫ぶボク。

イラつくのでメイショウオウドウの前に移動した。
おそらくこの馬は見知らぬ人には近づかない。
柵の近くで草を食んでいたが、ボクが近づくと中央へ移動する。
他の見学者も同様だ。
さらには、他の馬とは異なり、隙間が狭い柵で覆われている。
これは人に噛み付く可能性を示唆しているのだ。
そんなことを露知らず、パパさん連中がやってきた。
すると、柵の近くにいたメイショウオウドウがお嬢ちゃんたちに興味を示し、その場を動かない。
「パパ早く〜」
でっかい声でパパさんを呼ぶお嬢ちゃんたち。
でっかいキャメラとでっかい腹を揺らしながらダッシュしてきたパパさん。
パパさんのダッシュを目撃したメイショウオウドウは柵沿いを行ったり来たりと走り始めた。

でかい声を出すなって言われただろうがよ。
走るなって言われただろうがよ。
心の中で叫ぶボク。

またまたシャッターチャンスに困り果てるパパさんだったが、メイショウオウドウが子供たちに興味を示していることを察知し、お嬢ちゃんたちに対してこっちへ連れてきてとお願いしはじめた。
パパさんの指令を忠実に実行するため縦横無尽に走り出したお嬢ちゃんたち。

メイショウオウドウは完全に興奮状態。
怒りの沸点に達したボクではあったが、ここで声を荒げては逆にボクが加害者として牧場の人に怒られてしまうし、何よりもメイショウオウドウに迷惑がかかる。

ここは堪えたボク。
牧場を出てから優しく丁寧に注意してあげよう。


気づくとバカ家族はいつの間にかメイショウオウドウを手なづけ、メイショウオウドウをバックにお嬢ちゃんたちを一列に並べていた。
しかも、馬栓棒と呼ばれる柵の前なので、メイショウオウドウは柵の間から顔を出したりしている。
おっ!これはナイスな状況。
さあ、パパさん、シャッターチャンスですよ!

で、シャッターを切ろうとした瞬間。

メイショウオウドウが柵の間から1番ミニマムなお嬢ちゃんの洋服を口で引っ張った。

お嬢ちゃん大泣き。

パパさん焦る焦る。

ボク笑う笑う。

よくやったメイショウオウドウ!!

ボクが注意するまでもなく、メイショウオウドウが身をもって示してくれた。

泣き声に激しく反応したメイショウオウドウは彼方へと走り去り、バカ家族は葬式のように一気に静かになった。

ご愁傷様です。


メイショウオウドウは競走馬時代には気性が荒く、その類稀なる能力を完全に発揮していたとは言い難い。
種牡馬となった今でもその荒さは変わらないのであるね。


もちろん、このような気性の激しい馬ばかりではない。

全く対照的な名馬とボクとの出来事は、また後日。


最近、「また後日」ばっかりだ。  続きを読む

Posted by foe1975818 at 11:01Comments(9)TrackBack(0)