March 12, 2007

みんなごめん

どの世界でも裏金が幅を利かせているが、日本プロ野球界も裏金で揺れている。
西武ライオンズ上層部が、東京ガスと早稲田大学のアマチュア選手2人に「栄養費」という名目の「裏金」を提供した。

名目はどうであれ、裏金を貰ったことのない選手の方が希少だろう。

プロ野球解説者金村義明は、報徳学園高校時代にエースで4番で夏の甲子園の全国制覇を果たした。
即座にプロから目をつけられた彼は、当時の阪急ブレーブスから「お小遣い」という名目の「裏金」を受け取り、相思相愛の仲に。
ところがドラフトで、阪急だけでなく近鉄バッファローズも強行指名。
抽選結果、近鉄が入団交渉権を引き当てた。
悩んだ挙げ句、近鉄に入団したと関西ローカルの番組で証言している。

この話は笑ってしまったが、江川、小久保等等胡散臭い事例には枚挙に暇が無い。
オリックスバッファローズをこよなく愛する(元々はブルーウェーヴファン)友人Y
「巨人の内海と、ホークスの新垣だけは一生許さん!!!」
と、西武の裏金問題で迷惑を被った早稲田大学野球部監督級に怒り心頭である。
彼ら2人は逆指名が認められていない高校卒業時のドラフトで、当時のオリックスブルーウェーヴ(現オリックスバッファローズ)が入団交渉権を得て入団交渉にあたるも、入団を断固拒絶し、数年後、「逆指名」でそれぞれの希望球団に入団。
新垣の説得にあたったブルーウェーヴのスカウトの1人は、自ら命を絶った。

どのチームのファンでもなく、ただの野球好きのニュートラルな立場のボクに言わせれば、内海、新垣の2人は予め希望球団を口にしており、その球団以外からの指名された場合は拒否することまで明言していたが、それをオリックスが強行に指名してきたのだから、恨まれる筋合いはないだろう。
それに自殺はさすがに行き過ぎだとは思う。
新垣にしても気の悪い話だろう。
でも、故人の責任感は察して余りある。
まあ、オリックスはそれ以前に上層部や、存在そのものが問題ありだが、「逆指名制」が死人を産んだ事実であることに変わりはない。

巨人一党首制ではなくなったこのご時世。
確かに巨人に紛れ込めば大した活躍をしなくても引退後に有利に働くし、活躍しても貧乏な球団ならば給料が少ないし、設備もショボい。
ただ勘違いしないで頂きたいのは、どの球団であろうが結果を残さないと始まらない。
結果を残してからモノを言ってほしいものである。
逆指名で巨人に入った連中が何人消えていったことか…。

インタビューで
「ファンの皆様のお陰で…。」
と発言する選手は引くぐらい多いが、今所属している球団を去り、高い金を払う別の球団を選ぶ行為が「ファンを蔑ろにしている」とは言えないだろうか?
ありがちで、ありふれたセリフを吐くぐらいなら
「仕事で野球をやってますので、FA宣言して資金力のある球団に移籍します。」
と堂々と宣言した方が気持ちいいのである。
しかし、ファンを蔑ろにすると観客動員数が減り、最終的には自分の給料に響いてくるけどね。

「でも、今居る球団の監督が使ってくれない。」
と嘆いている選手は、イチローをお手本にしてほしい。
誰かは見ている。
それでも素質が開かなかった場合は、その選手はそれまでの選手だっただけ。
アピールの仕方も拙かったのだろう。
早いこと諦めて、転職した方がいい。
野村監督が言うように、人生は野球だけではない。
そして、野球だけではイケナイ。

「行きたい球団に行けないなら野球を辞める」
という選手が出てきたなら、それも所詮そんな程度のヤツで、さっさと野球から足を洗い、もっと金を稼げる職業に就けばよい。
多少実力が劣っていても、根っからの野球好きがプロのグラウンドで暴れまわることによって手に汗握る試合運びとなり、見ている側としても楽しめ、感動できるのである。

ただ、坊主が嫌で野球を辞める、野球をしない人間が多いのは、嘆かわしい。
ボクは楽だし好きで坊主にしていたが、髪の毛の長さと野球は全然関係ない。
早いことそんなしょうもない「伝統」は排除すべき。
バカみたいだ。
くだらない伝統を重んじすぎれば、大相撲のような末路を辿るだけである。

さて、裏金や、自殺に追い遣るような悲劇を排除するには、ドラフトを大リーグのように前年のシーズン下位チームからの指名する、即ち「ウエーバー制」に移行すれば、「一先ず」解決できる。
その代わりFA制度は残そうではないか。
誰もが納得する成績を残した選手のみ、「FA宣言」という名目の「裏金」でたんまり稼ぐことを「制度」で許す。
逆指名できるわ、FAできるわって、態々金がかかり、金がある球団に知名度のある選手(実力があるかどうかは疑問)が偏るようなシステムに設定するからイケナイのである。

もはや暗黙の了解が通用する世の中ではなくなってきていることを察知できていないのは致命傷だが、組織の上層部にドンと居座るのが「老人」連中なんだからどうしようもない。
そろそろ引退して、競馬でも覚えて老人らしくゆっくりしなさいよ。
買い方をみっちり教えてあげるから。
その代わり、お小遣い頂戴ね。
「栄養費」として。  

Posted by foe1975818 at 23:45Comments(13)TrackBack(0)

January 09, 2007

自信から確信犯

年末か年始かうろ覚えなのだが、「さんまのまんまスペシャル」に落合一家が総出で出演していた。

今、メジャーリーグで即、活躍できる日本人選手は誰ですか?とさんまに質問された落合監督は
「斉藤でしょう。」
と、例のおちょぼ口で即答した。
斉藤とは福岡ソフトバンクホークスのエースで、昨シーズンの勝利数、勝率、奪三振、防御率の投手部門四冠を総なめにした、もはやホークスの枠に囚われない押しも押されぬパ・リーグのエースである。

落合が挙げる選手としては何の捻りもなく、ちょいと拍子抜けしてしまったが、落合が断言するのだから間違いないだろう。
落合の予言は緻密な野球観に基いての発言で、ズバズバ的中しているのは以前の記事で採り上げたとおり。
むしろ「予言」と呼ぶには申し訳ない気持ちさえ抱いてしまう。

また、選手育成にも長けており、福留が三冠達成間近までの選手に育ったのは、佐々木コーチのマンツーマン指導もさることながら、落合の助言によるところも大きいだろう。

確かに選手育成には長けているが、我が子の育成には甚だ疑問を…。

いや、なんでもない。



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Posted by foe1975818 at 22:42Comments(12)TrackBack(0)

November 24, 2006

待てません

番組名を度忘れしてしまったが、笑福亭鶴瓶と香取悟空がMCをしていた番組にマツモトキヨシの社長が出演していた。
番組最後で鶴瓶に
「TVの前の若者に一言お願いします」
と言われた社長は
「待ってみることも大事」だと発言した。

「待つ」
一見すると消極的だが、計画を練った後、今一度確かめてみると今まで気づかなかった間違いが浮かび上がってくることもあるだろう。
この度のソフトバンクのパンク問題でも、いきなり買い替えに走るのでなく待ってみる。

競馬ならば、武豊。
彼の仕掛けは他の騎手よりもワンテンポ遅い。
武豊よりも早く仕掛ければきっちりと差され、武豊をマークすれば差し届かない。
もちろんそこには他の様々な要素も噛み合っているのだが、武豊はそれで勝利を積み重ね、日本一の騎手として君臨している(来年はそうもいかないだろうけど)。

しかし、少なくともボクにはそんなことは無理である。
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Posted by foe1975818 at 23:13Comments(7)TrackBack(0)