October 31, 2006

ノーテンキ

田口壮選手が所属するセントルイス・カージナルスが大リーグの頂点に立った。

シリーズをハイライトでチラっと見たが、相手チームのタイガースの単なる自滅によってシリーズの雌雄が決してしまったのではないだろうか。
タイガース、エラーしまくり。
頂点に立とうかとするレベルのチームの選手でさえエラーを犯すのだ。
きっと相当に緊張していたのだろうと察する。

数々犯されたエラーの中で、ピッチャーがバント処理したボールをファーストへ大暴投したシーンが含まれていた。

実は、これは深刻な問題が潜んでいる場合が多々ある。
というのも、精神的にヤラれてまともにボールが放れなくなる病気「スローイングノイローゼ(イップス)」を発症している可能性が否定できないからだ。
極度のプレッシャーから、普段ならなんでもない近距離の相手にさえきちんとボールをコントロールできずに暴投してしまう。
遂には守備の悩みが打撃にまでも影響を及ぼし、類稀なる素質を持っているにも関わらず野球自体を志半ばで断念する選手が、実は多い。

大リーグに渡ったリトル松井がイップス発症者の顕著な例で、田口壮だってオリックス在籍時に発症している。
殊、野球に関してだが、この病気を発症するのは内野手に多く、外野へ転向すると治ることがある。
外野手は内野手ほど正確に放らなくてもよいため、プレッシャーから解放されるからだろう。
実際、田口は外野に転向し、イップスの呪縛から解き放たれて大成功を収めている(リトル松井は内野手のままで克服した)。
イップスではないが、中日ドラゴンズの福留や、引退した新庄などもショートで入団するも、守備に難があったため外野へコンバートされて大成功したクチだ。

今、ボクが心配しているのは東京ヤクルトスワローズのピッチャー高井雄平である。
左腕で150km/hをマークする若手の有望株だが、バント処理などで1塁や2塁への大暴投が目立つ。
心配だ。
まあ、元から四死球が多い制球難のピッチャーではあるけども。

身近にもイップスの疑いがある人がいた。
ボクの親父が前に務めていた会社の草野球チームに入社後すぐ入団したH。
強肩を買われて新人ながらキャッチャーに抜擢された。
盗塁阻止率は半端ではなく将来を有望されたが、落とし穴があった。
それは、キャッチャーから2塁へは矢のような送球をするが、その半分程度の距離にあたるピッチャーへの返球が覚束ない。
右へ左へ上へワンバウンド、ツーバウンドと。
本人も深刻に悩み出し、惜しまれつつキャッチャーを辞した。

この病気はいつ、誰でも発症する可能性を秘めている。

11/5にボクが所属している草野球チームの公式トーナメント戦の一回戦が控えており、監督からは例の如くキャッチャーでの出場を確約してもらっている。

この大会で発症しないでほしい…。  

Posted by foe1975818 at 22:47Comments(9)TrackBack(0)